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千葉地方裁判所館山支部 昭和33年(ワ)46号 判決 1960年10月29日

判  決

○○県

原告

右訴訟代理人弁護士

高木信

同県

被告

同所

同M

同所

同N

右被告三名訴訟代理人弁護士

木戸喜代一

右当事者間の、昭和三三年(ワ)第四六号損害賠償請求事件について、当裁判所は、次の通り判決する。

主文

一、被告等は、連帯して、原告に対し、金十万円及び之に対する昭和三十三年十月十八日からその支払済に至るまでの年五分の割合による金員を支払わなければならない。

二、原告のその余の請求を棄却する。

三、訴訟費用は、これを折半し、その一を原告の負担、その余を被告等の連帯負担とする。

四、本判決は、原告に於て、被告等に対する共同の担保として、金三万円を供託するときは、第一項について、仮に、之を執行することが出来る。

事実

原告訴訟代理人は、「被告等は連帯して、原告に対し、金三十五万円及び之に対する本件訴状が被告等に送達された日の翌日からその支払済に至るまでの年五分の割合による金員を支払わなければならない。訴訟費用は被告等の連帯負担とする。」との判決並に仮執行の宣言を求め、その請求の原因として、

一、被告Mは、被告Nの母、被告Kは、被告Mの内縁の夫であつて、被告等三名は、肩書住所に居住し、一家族として生活し来つて居るものである。

二、原告は、訴外Oの媒酌によつて、昭和三十二年十一月二十一日、被告Mと養子縁組の予約を為すと共に、被告Nと婚姻の予約を為し、同日、その挙式を為して、被告等方に同居し、爾来、被告Mの事実上の養子、被告Nの事実上の夫として、同居、同棲するに至つたものである。

三、而して、被告Kは、十数年前から被告Mと同棲し、被告等家族の家政一切を処理して居たので、原告は、被告等と同居後は、同被告を父と呼んで、同被告とも養親子同様の生活を為して居たものである。

四、而して、被告家は、家業として、農業を営む傍ら乳牛六頭を所有して酪農をも営んで居るので、原告は被告等と同居同棲して以来、毎朝四時に起床し、乳牛六頭の世話や搾乳を為し、六時頃朝食を済せ、その後は、農耕や竹営業(生竹の買入、伐採、販売を為す営業)に従事して、午後五時頃帰宅し、夕食後は、又、搾乳を為して、午後十時頃就寝すると言う過重な労働に日々を過ごし、誠心誠意を以て、被告等の為めに稼働して居たのであるが、翌三十三年二月頃に至り、被告Kから、「被告家に於ては、一ケ月金二万円以上の生活費を要するから、竹営業によつて収益を挙げ、毎月必ず二万円を家に入れて呉れ」と要求されたので、その事の不可能であることを答えたところ、同被告は、原告を、珠算も満足に出来ない無能な男であると罵り、爾来、原告に対し、「お前は、珠算も満足に出来ない男だから、当家の婿には不向だ」とか、「実家に帰つて珠算の勉強をしてから来い」などと言つて、原告を侮辱、虐待し、被告Mや被告Nにも、原告が、珠算も満足に出来ない様な学問のない男であつて、被告家の婿には不向な男であると思い込ませ、同被告等と共に原告を出て行けがしに取扱い、果ては、同被告等に、原告との縁組並に婚姻の予約を破棄するように使嗾し、その結果、被告M及び被告Nは、原告との縁組並に婚姻の予約を破棄することを決意し、遂に、同年四月初旬頃、原告に対し、その旨の意思表示を為して、右各予約を一方的に破棄するに至つた。

これは、明かに、右各予約の不当破棄であるから、不法行為を構成する。而して、右破棄は、被告等が共同して之を為したものであるから、それは、被告等三名による共同不法行為である。

而して原告は、右意思表示が為されたので、止むなく、その頃、実家に立帰つた次第であるが、その後、同年五月五日に至り、被告Kが、原告宅を訪れ、原告、原告の実兄、媒酌人O及び原告方の隣人数名の居る面前に於て、原告の父訴外Tに対し、真実は、右の通りであつたのに拘らず、「原告は、曽て、他人の自転車を盗んだことのあることが判明した。被告家では、斯る者と縁組をすることは出来ないと言うから、左様承知して貰い度い」と虚構の事実を申述べ、原告に窃盗犯人の汚名を着せた上、之を以て、右各予約破棄の理由と為し、原告の名誉を著しく毀損した。

この所為も亦被告等が、共同して、之を為したものであるから、これ又、被告等三名による共同不法行為を構成する。

五、而して、原告は、被告等の右各所為によつて、精神上の苦痛を蒙ると共に、右各予約を破棄されたことによつて、右各予約を為すに際して支出した費用が無益の支出と化し、これと同額の損害を蒙つたので、被告等は、連帯して、原告の蒙つた右苦痛を慰藉すると共に、右損害の賠償を為すべき義務がある。

右苦痛を慰藉する為めの慰藉料の額は、原告が、高等小学校二年在学中に満蒙開拓義務軍に志願して渡満し、終戦後、帰国して、父の許に帰り、竹営業を営んで居る中、被告等の懇請によつて、前記各予約を為して、被告等と同居同棲したこと、原告の実家が、田畑約八反歩、山林約二反歩住家一棟、附属建物三棟を所有し、家業として、牛馬の仲買商を営み、居町に於て、中流以上の生活を為して居ること、及び被告等方は、被告M名義で、田畑約四反、被告N名義で、乳牛六頭、被告K名義で、住家三棟、附属建物四棟を夫々所有し、裕福な生活を送つて居ること等を綜合して、金三十万円と算定するのが相当である。

又、前記各予約を為すに際し支出した費用が無益の支出と化し去つたことによる損害の額は、その支出した額が金五万円であるから、その額と同額の金五万円である。

六、仍て、被告等に対し、右慰藉料額及び損害額の合計金三十五万円及び之に対する本件訴状が被告等に送達された日の翌日からその支払済に至るまでの民法所定の年五分の割合による損害金の被告等連帯しての支払を命ずる判決を求める。

と述べ、

被告等主張の各事実のあることを争い、

立証(省略)

被告等訴訟代理人は、「原告の請求を棄却する。訴訟費用は原告の負担とする。」との判決を求め、答弁として、

一、被告Mが被告Nの母、被告Kが被告Mの内縁の夫であつて、被告等三名が肩書住居に居住し、一家族として生活し来つて居ることは、之を認めるが、被告Kが被告等家族の家政一切を処理して居たことは、之を否認する。

二、原告が、その主張の日に、被告Nと婚姻の予約を為し、被告等方に於て、事実上の夫婦として、同棲し、爾来、原告と被告等とが被告等方に於て、同居するに至つたことは、之を認めるが、右予約が訴外Oの媒酌によるものであること、及び原告が被告Mと養子縁組の予約を為したこと、並に原告が被告等と同居後、被告Kを養親同様に取扱つて居たことは、之を否認する。

三、被告家が、家業として、農業を営む傍ら酪農をも営み、乳牛六頭(内三頭は子牛、一頭は中牛である)を飼育して居たこと、及び原告が竹仕事などをして居たことは、之を争わないが、原告が被告等と同居同棲して後、原告主張の様に稼働したことは、之を否認する。

原告は、牛の世話も、又、搾乳も十分にすることが出来ず、農耕なども、二、三度畑仕事に出ただけであつて、毎日、熱心に家業に従事したと言う様なことなどは、全くなかつたものである。

四、被告Kが、原告に対し、その主張の様に強要したり、或は、その主張の様に原告を罵り、或は又、その主張の様な言動を為して、原告を侮辱、虐待したり、被告Mや被告Nに、原告をその主張の様に思わせたり、同被告等共々原告を出て行けがしに取扱つたり、被告Nに右予約を破棄するに使嗾したりした様な事実のあることは、全部、之を否認する。その様な事実は、全然、なかつたものである。

被告Kは、原告をいたわり、原告が被告家に居られる様に何かと面倒を見て居たのであるが、原告に後記の様な行動があつた為め、被告Nを落担、悲観せしめ、遂には、全くその信頼を失うに至つたものである。

五、原告がその主張の頃、被告家を出て、実家に帰つたことは、之を認めるが、被告Nが、その頃、一方的に、右婚姻の予約を破棄したことは、之を否認する。

原、被告は、その頃、合意によつて、右予約を解消し、その結果、原告は、実家に立ち帰つたものであつて、被告Nが、一方的に、右予約を破棄した様なことはない。

仮に、被告Nに於て、右予約を破棄したものであるとしても、同被告は、後記事情によつて、右予約を破棄するに至つたものであつて、その原因を与えたものは、原告自身であるから、その責任は、挙げて、原告にある。従つて、右被告Nには何等の責任もない。

又、右は、被告Nが自ら之を為したものであつて、被告K及び同Mは、全然、之に関与して居なかつたものであるから、同被告等には、何等の責任もない。

六、被告Nが、右予約を破棄するに至つた事情は、以下の通りである。即ち、

(1)、被告Nの父は、終戦前に死亡し、被告Nの兄がその家督を相続し、同人は、その相続した財産を殆んど使い果し、家屋敷と農地二、三反歩とを残すのみとなつたところ、その妻との離婚によつて、慰藉料支払の債務を負担し、その結果、強制執行を受けるに至つたのであるが、その財産が競売されれば、被告Nやその母被告M等は、生活に窮するに至るので、被告Kに於て、右家屋敷を買取り、その代金を以て、右債務を返済せし、一方、被告N等は、農地二、三反歩を所有するのみでは生活の維持が出来ないので、被告Kに於て、資金を供し、乳牛を買い求め、被告N名義で、酪農を営ましめ、之によつて、その生計を立てしめて居たものであるところ、被告Nも婚姻適令に達したので、夫を迎え、家庭生活を営ましめようと心掛けて居たところ、偶然、被告Kの友人である訴外Oから原告の話があり、その経歴などを聞くと適当と思われたので、被告Nに勧めて、昭和三十二年十月頃、見合をさせ、暫く交際の後、前記の通り婚姻の予約が成立するに至つたものである。

(2)、而して、原告は被告Nと交際中、同被告に対し、「自分は、牛を飼つた経験もあるし、竹の商売も出来るから、結婚すれば、一生懸命に働いて、幸福を築く自信がある」旨を言明し、又、右予約を為す以前に、被告等が、原告に対し、右の様な家庭の事情を打明けた上、この様な事情であるから、結婚後は、家庭の中心となつて努力して貰わなければならない旨を申述べて、その覚悟を尋ねたところ、原告は、「自分は、竹商売だけで、父に毎月二万円位宛入れて居たから、結婚すればなお一層努力する」旨を言明したので、被告Nは、それを真実と信じて、右予約を為すに至つたものである。

然るところ、同棲に至り、次第は、原告の言明の真実でないことが判明するに至つた。即ち、牛を飼つた経験があると言うのは、牛の世話をすることも搾乳することも満足に出来ないばかりでなく、集乳所に牛乳を搬出しても帳づけをすることも出来ず、又、農耕なども二、三度仕事に出たと言う程度のことをしただけであつた。

この為め、被告Nは、落胆すると共に、原告に対し、次第に、不信な念を懐くに至り、農事や酪農の仕事も全部一人で之をする様になつた。

(3)、而して、原告は、この様に家業を怠つて居ながら、殆んど毎日の様に、竹商売に行つて来ると言つて、朝八時頃から出掛けるので、その都度、被告等は、弁当や小使銭、その使用するオートバイのガソリン代などを持たせ、又、被告Kは、竹商売に要する資金を、原告から申出のある度に、出してやつて居たのであるが、原告は、一向に、利益を家に入れようともしないので、翌三十三年三月中頃、実家に帰つて居た原告を呼び寄せ、竹商売の収支を問いただしたところ、そう収支を記載した簿冊は勿論のことそのメモすらも作つて居らず、その収支の計算などは全く之を為すことの出来ない状態にしてあつたばかりでなく、原告自身に於ても、その収支の計算自体を為すことの出来ないことが、判明し、その為め、被告Nは、原告に対し、益々、不信の度合を深めるに至つた。

(4)、而して、右のことから、原告が、右の様に、竹商売の収支の計算を為すことが出来なかつたり、又、前記の集乳所における帳づけの出来なかつたりしたのは、原告が、小学校の三、四年生の子供でも出来る四則算法による計算自体を為すことが出来なかつたことによるものであることが判明し、被告等は、甚だ驚いた次第であるが、このことによつても、被告Nは、原告に対し、更に、不満を持つに至つた。

(5)、以上の事情があつた外に、更に、原告には、左記の様な各種の不徳義な行為のあることが判明したので、被告Nは、落胆、悲観すると共に、原告の人格に対し、甚だしく、不安を感ずるに至つたばかりでなく、右の様な不徳義な行為を諸方に於て重ねた結果、原告が男子として、全然、社会的信用のないことも明かとなり、その結果、被告Nとしては、原告を夫として尊敬することが出来ない様になるに至つた。

(イ)、昭和三十三年二月中頃、被告等は、元○○警察署の巡査であつた訴外Vから、原告が詐欺的な行為ばかりして居ると言うことを聞いたので、調査したところ、原告は、竹材として、○○町の××竹店から金六万円を、同××竹店から金三万円を、夫々、受領しながら、竹材を送つて居ないことが判明した。

(ロ)、その後、原告は、訴外××××が伐採して置いた竹材を、無断で、搬出したことがあり、その為め、右訴外人から、被告等方に苦情が持込まれた。

(ハ)、又、その頃、○○町の××洋服店から、被告等に対し、原告の買受けたジヤンバーの未払代金の請求があり、それ以前にも、○○町の××靴店から、靴の未払代金の請求があつたり、○○町の××××から竹材の未払残金の請求があつたりして、原告が諸方に、この様な行為を為して居ることが判明した。

(ニ)、又、被告N子と婚姻の予約を為す前に、原告は、札立木二ケ所を買受け、その伐採を為しながら、一ケ所の代金を支払つたのみで、その余の代金の支払を為さなかつたり、他人の伐採した木材を無断で搬出して駐在所で始末書をとられたことがあつたりしたことなども判明した。

(ホ)  その他にも同様の所為があると言う風評が被告等の耳に入り、原告が、男子として、社会的信用のないことも判明して来た。

(6)、而して、以上の諸事情が互にからみ合い、被告Nの原告に対する不安、不信、不満の念は次第に昂じ、原告に対し、夫としての信頼と尊敬とを持つことが、不可能となり、遂に、原告との婚姻の予約を破棄することを決意し、原告主張の頃、之を破棄するに至つたものである。

七、右予約破棄の決意は、前記の通り、被告Nが、自身で、之を為したものであつて、被告K及び被告Mは、全く、之に関与しなかつたものであつて、被告Nは、右予約の破棄を決意する以前に、一度、原告に対する不満を打明け、予約破棄の意思のあることを表明したことがあるのであるが、被告Kは、之を押えると共に、原告の教養を高め、被告Nの尊敬を得させようと努力したことがあるに拘らず、原告は、何等その様な努力を為さず、遂に、右の様な結果に立至つたものであるから、右予約の破棄については、被告K及び被告Mは、何等の関係もないものである。

八、尚、仮に、右婚期の予約破棄について、被告Nに何等かの責任があるとしても、男子が自已の素行不良の結果、婚姻の予約が破棄されたからと言つて、精神上の苦痛を蒙るなどと言うことはあり得ないところであるから、右予約破棄による慰藉料の支払請求権などは、之を取得し得ないものである。

九、その後、被告Kが、原告主張の日に、原告の実家に赴いた事実のあることは、之を認めるが、原告の父に対し、原告主張の様な言葉を述べて、原告の名誉を毀損した事実のあることは、之を否認する。被告Kが、原告方に赴いたのは、右予約破棄後、原告が、所用で外出中の被告Nに対し、復縁を迫つた事実があるので、事を穏便に処理ずる為めに赴いたものであつて、その際、被告Kは、原告の父に対し、「穏やかに婚約を解消し度い」と申入れたに過ぎないものである。従つて、原告主張の様な言葉を申述べて、原告の名誉を毀損した様なことは全然ない。

十、原被告両家の財産等に関する原告主張の事実は、全部、之を争う。

と述べ、

立証(省略)

理由

一、被告Mが被告Nの母、被告Kが被告Mの内縁の夫であつて、被告等三名が従前から、肩書住所に居住し、一家族として生活し来たつて居るものであること、及び原告と被告Nとが、原告主張の日に、婚姻の予約を為して、被告等方で、同棲し、爾来、原告が、被告等三名と同居同棲するに至つたことは、当事者間に争のないところである。

二、而して、右婚姻の予約を為すと同時に、原告と被告Mとが、養子縁組の予約を為したことは、(証拠省略)を綜合して、之を肯認することが出来る。(後略)

三、被告Kが、被告家の家政を処理して来たつて居るものであることは、(証拠省略)と弁論の全趣旨る綜合して、之を肯定することが出来る。(後略)

四、而して、(証拠省略)を綜合すると、

昭和三十三年四月二日に至り、被告Nが、被告等方に於て、原告に対し、原告との婚姻の予約を破棄する為の意思表示を為して、一方的に、之を破棄したこと、その為め、止むなく、原告がその実家である訴外Y方に帰つたところ、同年五月五日に至り、更に、被告Mが、被告Kを代理人として、右訴外人方で、原告の父である同訴外人を通じて、原告に対し、原告との養子縁組の予約をも破棄する旨の意思表示を為して、一方的に、之を破棄したこと、及びその際、右被告Kが、右訴外人、原告の兄訴外Y、同O、原告等の面前に於て、而も当時原告方に来宅して居た原告方の隣人訴外××××、同××××等に聞き取られることを知りながら、原告の父である右訴外人に対し、原告が、他人の自転車を窃取した事実がないに拘らず、その事実がある様に虚構して、「原告は、曽つて、他人の自転車を盗んだことのあることが判明した。この様な人物は、被告家の養子とすることは出来ないから、左様承知して呉れ」と申述べ、原告に窃盗犯人の汚名を着せて、之を右予約破棄の理由となし、以て、原告の名誉を毀損したこと、

を認定することが出来る。(中略)

右認定の事実によつて、之を観ると、前記各予約が、被告M及び被告Nによつて、夫々、一方的に破棄され、而も、被告Kの言動によつて、原告の名誉が毀損されたことが明白である。

被告等は、原告と被告Nとの婚姻の予約は、同人等の合意によつて解消されたものである旨を主張して居るのであるが、(中略)右の様な事実のあることは、之を認めるのに由ないところである。

又、被告等は、被告Kは、原告と被告Nとの関係を円満に解消する為め、原告主張の日に、原告方に赴き、その旨を申入れたに過ぎないもので、原告主張の様な言動を為したことはないと言う趣旨の主張を為して居るのであるが、その様な事実を認めるに足る証拠がないので、右事実は、之を認めるに由ないところである。

五、而して、前記第一項に於て認定の当事者間に争のない事実と同三項に於て認定の被告Kが被告家の家政を処理して居た事実と被告等が本件口頭弁論に於て自認した事実と本件口頭弁論に於て為された弁論の全趣旨と(証拠省略)後記認定の事実とを綜合すると、

被告等の為した前記各所為は、孰れも、被告等が、互に、相通じ、相謀つて、之を為したものであると推認するのが相当である、

と認められるので、被告等の為した右各所為は、孰れも、被告等が、共同して之を為したものであると認定する。

右認定を動かすに足りる証拠はない。

六、而して、以上の認定事実と(証拠省略)を綜合すると、被告等が共同して、前記各予約を破棄するに至つたのは、左記認定の諸事情のあることによるものであることが認められる。

(イ)、被告Kは、十余年前、被告Nと内縁関係を結び、爾来、被告家で、被告M及び被告Nと同居同棲して、その生活を主宰し、現在に至て居るものであること。

(ロ)、被告Mには、その亡夫の子の長男があるのであるが、同人は、家を出て、他所で、別に生活し、その為め、妹の被告Nが、家に留つて、母の被告Mと共に生活して居るのであるが、右長男は、その相続した財産の大部分を使い果し、家屋敷と僅少の田畑を残す程度になつて居たところ、その妻との離婚によつて、債務を負い、その結果、強制執行を受けるに至つたので、被告Kに於て、家屋敷を買取り、その債務を弁済せしめたが、被告家の家業は、元々、農業であつて、残つた田畑のみでは、被告M及び被N告の生活が立たなかつたので、乳牛六頭を被告Nに買与えて、酪農を営ましめ、その生計を立てしめて居る中、同被告も婚姻適令期に達したので、適当な候補者を探して居たところ、偶々、訴外Oの紹介によつて、原告が、農事にも、牛飼育などにも経験があり、外に、竹商売も出来ると言うことを知つたので、被告家の状態に照し、原告を迎えて、被告家を主宰せしめるのが適当であると思料し、その旨を、被告M及び被告Nに諮つたところ、同人等も承諾したので、原告を婿養子として迎えることとなり、その旨を原告に申入れ、その結果、前記認定の日に至り、原告と被告M及び被告Nとの間に、前記認定の養子縁組の予約並に婚姻の予約が成立するに至つたものであること。

(ハ)、而して、右各予約が成立する以前に、原告と被告等との間には、若干期間、交際を為した期間があつたのであるが、その際、原告は、農事にも牛の飼育などにも経験があり、又、竹商売もすることが出来るから被告家に迎えられれば、一層努力すると言う趣旨のことを述べたので、被告等は、それを信じ、原告が、婿養子として被告家に来た後は、その様に為し呉れるものと期待して居たこと。

(ニ)、一方原告は、農事にも酪農の仕事にも経験があり、又、実家に於ては、竹商売などもして居たのであるが、右各予約が成立したので、それと共に、被告家に入り、被告等と同居同棲し、竹商売の方も一時中止して、被告等と共に農事や酪農の仕事に従事して居たところ、被告家の田畑は、僅少であつて、而も丁度農閑期であつたので、農事もさしてすることがなく、又、牛の世話は、飼料をやつたり、搾乳したりする程度のもので、女手でも出来、而も、一日に、三回も同じことを繰返すので、男の仕事としては面白くないと思つて居たところ、翌十二月(昭和三十二年)中に至り、被告Kから、従前従事して居た竹商売をすることを勧められ、その資金も提供して呉れたので、竹商売を始めることを決意し、その頃からら竹商売に専念する様になつたこと。

その結果、農事や酪農の仕事の方には手を出さなくなつたので、被告Nや被告Mは、若干の失望を感じはしたものの、被告が竹商売を為すこと自体については、別段の苦情もなく、被告Nは従前通り、自已の手で酪農の仕事を為し、被告N及び被告Mは、原告の仕事を手伝つたりして、原告と被告等との仲は、円満であつたこと。そして、原告は、竹商売によつて得た収益は、全部之を被告等に提供して居たこと。

そして、その様な状態であつた為め、被告等は、その頃、原告の行動について、若干の風評を耳にしたが、それを取上げて、とやかく言う様なこともなかつたこと。

(ホ)、この様な状態で、別段風波もなく、過ぎて居たのであるが、翌三十三年正月頃に至り、偶々、被告方で、部落の組事の宿をした際、原告が、その費用の分担を誤つたことがあり、その結果、被告等は、原告が、四則算の計算の満足に出来ない様に誤解するに至り、被告Kや被告Nは、原告に、算術や珠算の勉強をすることを要請したりする様になつたこと。

(ヘ)、その後、原告は、従前為して居た竹商売の残務を処理し、傍ら、挙式の費用の一部を得る為め、同年一月下旬頃、実家に帰つて、竹商売に専念して居たのであるが、その留守中の同年二月頃に至り、偶々、保険加入の勧誘に来た保険外交員から、原告が、人を騙す様な行為をする人物であると言う様な風評を聞き、調査したところ、原告か、○○町の△△竹店や××竹店に竹代の前借金のあることが判明し、原告と右竹店等の間に於ける取引の実状を知らなかつた被告等は、原告が、右竹店を騙して、その様なことをしたものと誤解し、その結果、原告の行動に疑惑を持つと共に、原告に対し、不信の念を懐く様になつたこと。

(ト)  その後、原告は、同月中に、一旦、被告家に帰つたのであるが、その頃、訴外××××が、被告等の許に、原告が、無断で、同訴外人に切り出して置いた竹材を持ち出したなどと言つて、苦情を持ち込んで来たのに対し、原告が、明確な返答をしなかつた為めに、被告等が、原告の行動に対し、疑惑の念を増すと共に、不安の念をも懐くに至つたこと。

(チ)、その後、原告は、同月下旬頃に至り、再び実家に帰り、竹商売に従事して居たのであるが、その留守中の同年三月中に至り、数人の者から、被告等方に対し、原告が、竹の運搬賃を支払つて呉れないとか、洋服代や靴代の未払があるとか、竹の未払代金を支払つて呉れとか言つて、その支払方の請求があつたりした為め、被告等は、原告の行動に対し、疑惑、不安の念を深めると共に、原告自身に対し、強く、不信、不満の念を懐くに至つたこと。

(リ)、この様な状態であつたので、資金まで出して、原告に竹商売を始めることを勧めた被告Kは、原告の竹商売の状況を知る為め、同月下旬頃、実家から、原告を呼び寄せ、その商売の状況や収支の計算などの報告を求めたところ、原告は、商売上の帳簿は勿論のこと、メモなども全然作つて居らず、為めに、収入の計算が満足に出来なかつたばかりでなく、その商売の状況をも明確に報告することが出来なかつたので、右被告は勿論のこと、被告Mも被告Nも一様に驚いて、原告が、商売上でもこの様なことをする根本の原因は、前記の様に、原告に、四則算法による計算をも満足にすることが出来ないことによるものであつて、原告が、酪農の仕事に手を出さない原困もここにあると信ずるに至り、その結果、被告等は、原告には、被告家をやつて行く能力がなく、従つて、被告家の婿養子としては、不適当であるから、被告家の婿養子として置くことは出来ないと思惟するに至つて居たところ、偶々、その頃、原告が、他人の立木を無断で伐採したり、他人の材木などを盗んだりしたばかりでなく、訴外××××の自転車をも盗んだなどと言う風評が被告等の耳に入つた為め、被告等は、原告に対する信頼の念を全く失い、特に、被告Nは、原告を夫とすることが出来ないと思惟するに至り、その結果、遂に、被告等は、原告との前記各予約を破棄することを決意し、同年四月二日、先づ、被告Nに於て、前記婚姻の予約を破棄する旨の意思表示を為して、之を破棄した上、原告を実家に帰し、次いで、被告Mに於て、被告Kを代理人として、前記養子縁組の予約を破棄する旨の意思表示を為して、之を破棄するに至つたこと。

(中略)右認定を動かすに足りる証拠はない。

七、右に認定事実によつて、之を観ると、被告等が、前記各予約を破棄するに至つた根本の原困は、被告等が、(イ)、原告に四則算法による計算能力がなく信じたこと。(ロ)、竹取引の実状を知らなかつた為めに、原告に竹代金の前借金のあることを以て、原告が、取引の相手方を騙して、之を受領したものと信じたこと、(ハ)、原告に、被告等の知らない借財が多数あると信じたこと、及び(ニ)、被告等の耳に入つた原告に関する風評が孰れも真実であると信じたことにあるものであると認められる。

併しながら、

(イ)、一人前の成人男子に於て、四則算法による計能算力がないなどと言う様なことは、経験則上、全く、之を認め得ないところであつて、而も、一人前の成人男子であると認められる原告本人の供述と(証拠省略)を綜合すると、原告は、時には数人の使用人を使用して、多数の竹取引を為し、而も取引関係の計算に於て何等の支障もないことが認められるので、原告に四則算法による計算能力がないなどと言うことは到底之を認めることの出来ないところであるから、被告等が、原告にその様な能力がないと信じたことは、経験則を無視して為された過失による誤解であると言わなければならない。

(ロ)、原告が、竹店に対し、竹取引の代金の前借金債務のあつたことは、前記認定の通りであるが、(証拠省略)によると、竹取引の実際は、竹店が、竹商売人に対し、代金の前貸を為して、竹を生産者から買取らしめ、之を竹店に於て、買受け、現物の受領を為した上、その清算を為すと言う態様のものであつて、この事実と(証拠省略)を綜合すると、それ等の債務は、原告が、それ等の竹店に対し、前借金額に相当する竹の送荷を為すことが遅れて居たか、若くは、生産者からの買受が未済であつたかの何れかによつて生じたものであつて、その後、その前借金に対する現物を送荷して、之を清算し、現在に至るまで、その取引を継続して居ることが認められるので、それが、詐欺的行為によつて生じたものでないことが明白であるから、被告等が前記認定の様に信じたのは、竹取引の実際を知らなかつた過失による誤解であると言わなければならない。

(ハ)、原告が、当時、洋服店、靴店その他に対し、若干の債務を負担して居た事実のあることは、(証拠省略)によつて、之を知り得るのであるが、他面、右証拠等によると、洋服店及び靴店に対する債務は、孰れも、月賦金の残額であり、又、訴外××××その他に対する債務は、取引の未払残金であつて、而もさしたる額でないことが認められるので、それ等の債務があつたからと言つて、多額の借財があると言うことの出来ないこと勿論であるから、被告等が、原告に、被告等の知らない多数の借財があると信じたのは、事実の調査を怠つた過失による誤解であると言わなければならない。

(ニ)(1)、原告が、他人の立木を無断で伐材したという風評の出所は、訴外××××であることが、(証拠省略)によつて知られると共に、之によつて、右訴外人が、右の様に信じて居たことが知られるのであるが、それは、事実に反し、右訴外人の立木を伐採した者は、原告の父訴外Ytであつて、而も同訴外人は、正当の理由があつて、之を伐採したもので、右訴外人××××の言う様な事実のなかつたことが、(証拠省略)によつて、認められるから、右風評は、虚偽の風評であつたと言わなければならない。

(2)、原告が、他人の材木などを盗んだことがあると言う風評の出所は、訴外×××××であることが、(証拠省略)によつて知られるのであるが、(証拠省略)を以てしては、未だ以て、右事実を認めるに足らないのであつて、却つて、(証拠省略)によると、その様な事実のないことが認められるので、右風評は、虚偽の風評であつたと言わなければならない。

(3)、又、原告が、訴外××××の自転車を盗んだと言う風評の出所は、訴外××××、同××××、同×××などであることが、(証拠省略)によつて知られるのであるが、同証人等の証言を以てしては、その様な事実のあることは之を認めることが出来ず、他に、右事実のあることを認めるに足りる証拠がなく、却つて、(証拠省略)によると、その様な事実の全くなかつたことが認められるので、右風評も亦虚偽の風評であつたと言わなければならない。

(4)、以上の次第であるから、被告等の耳に入り、被告等が真実であると信じた原告に関する風評は、孰れも虚偽の風評であつたのであるから、被告等が、その様に信じたのは、真実の調査を怠つた過失による誤信であると言わなければならない。

(ホ)、尚、昭和三十三年二月中、自已所有の竹材を無断で原告に持ち去られたと言つて、被告等に苦情を持ち込んだ訴外××××の竹材を運び出した者は、訴外××××であることが、(証拠省略)によつて認められるので、原告が、無断で、それを持ち出したと言うことは虚偽の事実であるから、右訴外人に対する原告の態度が不明確であつたからと言つて、原告を非難すべき筋合のものではないから、被告等が、原告の右態度によつて、原告の行動に対し、前記認定の様な疑惑や不安の念を懐くことは、軽卒であつたと言わなければならない。

八、右の次第で、被告等が、原告との前記右予約を破棄するに至つた根本の原因であると認められるところの、被告等が、真実であると信じた、原告に関する諸事実は、孰れも、被告等の過失による誤解並に誤信によつて、真実でない事実を真実であると信じたものであると言わなければならないから、被告等は真実でない事実を、過失によつて、真実であると信じ、その結果、右各予約を破棄するに至つたものであると言わなければならない。従つて、被告等は、右各予約を破棄するについて、正当の理由がなかつたにも拘らず、過失によつて、それがあるものと誤信し、その結果、右予約を破棄するに至つたものであると断ぜざるを得ないものであるから、被告等は、過失に基き、正当の理由なくて、右各予約を破棄したものであると言わざるを得ないものである。

而して、正当なる養子縁組の予約並に婚姻の予約は、孰れも、その成立によつて、その各当事者に、将来に於ける法的地位の取得を期待し得る地位を与え、この地位は、法的に保護され得べき地位であると解し得られると共に、その各当事者は、その成立によつて、一定の社会的地位を社会から認められ、その地位も亦法的に保護され得べき地位であると解し得られるから、正当の理由なくして、その地位を覆滅することは、違法であると言うべく、而して、右予約を破棄することは、右地位を成立せしめて居る根源を破壊し、右地位を根本から覆滅し去るものであるから、正当の理由なくして、右予約を破棄することは、違法である。従つて、それが、不法行為を構成することは勿論である。

而して、本件養子縁組の予約並に婚姻の予約が、孰れも、正当のそれであることは、前記認定の事実によつて認められるところのその成立の過程に照し、明白なところであるから、それ等を、正当の理由なくして破棄した被告等の前記各所為が違法であることは、多言を要しないところである。而して、被告等のそれ等の所為が、被告等の共同不法行為であることは、前記認定の通りであるから、それ等は、孰れも、共同不法行為を構成するものと言わるざを得ないものである。

九、右の次第で、被告等の右各予約破棄の所為が、孰れも、被告等による共同不法行為を構成し、又前記認定の原告に対する名誉毀損の所為が、之亦、被告等による共同不法行為を構成することは、前記認定の事実に照し、明白なところであつて、而も之も之によつて、原告が損害を蒙つて居ることは、多言を要しないところであるから、被告等は、原告が、被告等の右各所為によつて蒙つた損害の賠償を為すべき義務がある。

十、被告等は、被告Nは、被告等主張の諸事実のあることによつて、原告との婚姻の予約を破棄したものであるところ、その原因を与えたものは、原告であるから、その破棄の責任は、挙げて、原告にある旨を主張して居るのであるが、被告等主張の諸事実のあることの認め得ないことは、前記認定の事実に照し、明白なところであるから、右諸事実のあることを理由とする被告等の右主張は、理由がない。

更に、被告等は、男子が、その素行不良の故を以て、婚姻の予約を破棄された以上、仮令、女性に若干の責任があつたとしても、損害賠償請求権などは取得し得ないと言う趣旨の主張を為して居るのであるが、苟も、不法な所為によつて他人に損害を与えた以上、男性であれ、女性であれ、損害の賠償を為すべき責任のあることは、論を俣たないところであるから、被告Nに前記認定の不法な所為のある以上、その被害者で原告が、男性であるからと言つて、損害賠償の請求権を取得し得ないなどと言うことのあり得ないことは勿論である。故に、被告等の右主張も亦理由がない。

十一、併しながら、原告が、その社会的評価に於て、不評判であり、男子として、社会的信頼を得て居らず、その結果、思わぬ風評を得て居ることは、本件証拠調の結果によつて、十分に、之を窺知し得るところであるから、それは、言わば、原告自身の不徳の致すところであると言わなけれならないものであるところ、身の不徳の致すところのものは、その日常の行動に於て、慎重を欠く結果によるものであるから、全体として、一種の過失を構成するものと解することが出来る。

而して、その結果、原告自身に於て、世間の悪評を招き、その風評を被告等が信じて、被告等が、本件過失ある所為に出でるに至つたものと解し得られるから、本件損害の発生については、原告にも、その責任があるものと言わなければならない。故に、損害額の算定については、原告の過失をも斟酌する。

十二、而して、原告の蒙つた損害の額は、前記認定の諸事実と、本件に於ける証拠によつて認定し得られるところの、原告の経歴、年令、職業、収入の程度、原告の実家の財産、その居町に於ける地位等、及び被告等の財産、収入、被告家の居町に於ける地位、被告等の原告に対する態度、処遇等と、原告に、前記過失のあること等を綜合して、金十万円と算定するのが相当であると認める。

原告は、右損害の外に、前記各予約を為すについて、金五万円の費用を支出したものであるところ、それが破棄されたことによつて、無用の支出と化し、同額の損害を蒙つた旨の主張を為して居るのであるが、その様な事実を認め得るに足りる証拠が全然ないのであるから、右事実のあることは、之を認めるに由ないところである。従つて、原告が、被告等に対し、右金五万円の損害賠償請求権がある旨の主張は、理由がない。

而して、本件訴状が被告等に送達された日が、昭和三十三年十月十七日であることは、当裁判所に顕著な事実であるから、その翌月は、同月十八日であつて、原告が、右損害額に対し、同日以降、民法所定の年五分の割合による損害金の支払を求め得ることは論を俣たないところである。

以上の次第であるから、原告の本訴請求は、被告等に対し、金十万円及び之に対する本件訴状が被告等に送達された日の翌日である昭和三十三年十月十八日からその支払済に至るまでの民法所定の年五分の割合による損害金の、被告等連帯しての支払を命ずる判決を求める限度に於て、正当であるが、その余は、失当である。

十三、仍て、右正当なる限度に於て、原告の請求を認容し、その余は、之を棄却し、訴訟費用の負担について、民事訴訟法第八十九条、第九十二条、第九十三条を、仮執行の宣言について、同法第百九十六条を、各適用し、主文の通り判決する。

千葉地方裁判所館山支部

裁判官 田 中 正 一

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